shinmaimanaのブログ

作業療法士で左片麻痺の障がい者でもあります、両方の視点を持つからこその事が書いていければと思います。

つながれた象のようになりたくないし、したくないと思います。

どうせ出来ないという思い込みが行動を制限するって話です。

『青い象の事だけは考えないで!思考を上手に操作する方法』

トルステン・ハーフェナー&ミヒャエル・シュピッツバート著 

福原 美穂子訳の中に

若い象逃げないように重い鉄の鎖をつけて太い木につないでおく、象の成長にともなって飼い主は鎖を軽いものに変えていく。象が成長して力が強くなればなるほど、鎖はどんどん細くなる。やがて成長した象は、細い木にロープでつなぐだけでよくなる。それでも象は逃げようとしない。はじめに鉄の鎖をつけられていた経験から、象はどんなものに固定されても逃げられないと刷り込まれてしまったのだ。

大きく強く育った後、逃げる事が出来ないものと思い込み、ロープを引きちぎり、細い木など根こそぎひっこ抜く力が有るにもかかわらず、おとなしくじいっとしているというのはなんとも悲しい話ですね。望めば容易に手に入る自由を思い込みから、挑戦しようともせずにはじめからあきらめるってのは、自分自身や子供たちに置き換えて、出来る限りつながれた象のようになりたくない、したくないと心から思います。

 

潜在意識の話になりますが、確信とは何かを経験した結果、持つようになるものです。

潜在意識によって私たちはものごとを中立的に見るのではなく、フィルターを通してみるようになる。経験とは自分自身で実際に行う事とはかぎらない。

親や友人が、私たちに、これはできるがあれはできないはずだとか、これが本当であれは嘘だなどと、何度も言うだけでも十分だ。それが私たちの確信になるからだ。

言われたことに納得してもしなくても、しなくてもどのみち潜在意識に刷り込まれて、それが確信に変わっていく。そうやって『固定観念』が生まれる。

 

ちなみにこの本のタイトル面白いですよね、ネタバレしますと『青い象の事だけは考えないで!』という一文を読んでしまうと青い象の映像をついイメージしてしまいますよね。ってことです。で、本をある程度読み進めたあたりで青い象の映像をイメージしちゃってませんでしたか?と問われるわけなんですが、なかなかみごとにひっかかるものだと私は思いました。これから考えると、ごく短時間のテレビCMで商品の売り上げが大きく伸びるのも納得ですね。

 

自分自身も子供たちもつながれた象のようになりたくない、したくないと思います。

自分自身の思考の主体を変える事と、無意識のうちに出来上がっていた『固定観念』を取り払えるように、何事も本当に無理なのか自身で検証作業を怠らない事を大切にしていきたいですね。

それと、子供達への声のかけ方はやはり非常に重要と思います。苦手意識や『固定観念』の形成に直結するような『出来ない』『無理』なんかの言葉は絶対に使いたくないところと思います。