shinmaimanaのブログ

作業療法士で左片麻痺の障がい者でもあります、両方の視点を持つからこその事が書いていければと思います。

ほめる育児もやり方が大事みたいですな。

褒める育児の危険性について、書かれていたものを読みまして。

自分が肝に銘じる為にも、忘れないよう少し書いておこうと思った次第でした。 

 

子供のもともとの才能(頭の良さ、運動能力、芸術的なセンスなど)を褒めてしまうことで、子供は失敗を恐れ困難な課題への挑戦を避けるようになるそうです。

さらに、無批判に素質を褒め続けられた子供は自分の失敗を隠すためにウソをつくようになるというのです。

 

インポスター症候群、インポスター感情、インポスター体験とよばれるものがあり。

これは、だれもがうらやむような成功をおさめ、世間から高く評価されて、第三者から見て十分な能力を持っているーそれなのに自分の実力を自分で肯定できないというものを指すそうです。

このインポスター症候群、男女問わずみられるが、女性の場合は勤勉さによって自分の劣等感を克服しようとする顕著に見られ、対照的に、男性では新しい体験に飛び込む勇気に乏しく、探求心に欠け、失敗や間違いを恐れ、他人からの否定的意見を回避する傾向が強く強くなるようです。

また、実際に失敗や間違いを犯した場合には、それが発覚するのをさけようとし、時には失敗や間違いを犯してしまった自身の『本当の姿』を知られないようにするために、隠蔽工作や記録の改竄など、しなくても済むはずの虚構の構築に必死になって手を染めてしまったりするとの事。

 

子供の素質をただ無批判に褒める事はこのインポスター症候群になる可能性があるというのです。

優秀な人ほどインポスター症候群にかかりやすい、というのは、そのもともとの能力の高さゆえに、無条件に褒められる経験が多くなってしまうことが原因でしょうとしていました。

 

で、子供に何かを教えるにあたってはこれが関わり方として押さえておくべきポイントになるのかなと思いましてね。

出来ることより、その子の能力を把握した上でどの程度頑張ってそこまで至ったかの過程の努力をこそ褒めるべきなのでしょう。

子供の素質をただ無批判に『よくできました』と褒めるほうが教える側の手間が少ないのは確かなのでしょうが。

具体的にはきっとこんなちょっとした事なんだと思います。

 

子供の勉強をみる時、答えが間違っている部分が有ったら、間違えて書いた計算式にせよ漢字にせよ消させないで、子供が問題をどう認識していて、なんでこう間違えたか、まず理解度を把握して、教える側、教わる側で情報共有する、

「この部分までは間違いなく出来ているから、ここから先ちょっと自分でこう考え直して解いてみて。」とか理解の程度を把握した上で

チャレンジの機会を提示して、出来たらそこからののびしろ部分をおおいに褒めればいいんですし。できなかったらそこからの過程のどこでつまずいているのかまた一緒に情報共有すれば、いいんですよね。

これを繰り返して理解度を上げていって、いずれは子供が一人で工夫して問題解決していけるようにとつなげていければ最良なのでしょうね。

勉強のイラスト「テスト勉強・男の子」

ちなみにこれ、実際やってみると我が家は進級したての中1と小5ですがえらい時間も手間もかかる作業だったりします。

大変ではありますが、丁寧に教えて子供ができなかったものが出来るようになれば教える側も嬉しいし、達成感が有ります。

外出自粛な今の期間なら親子で時間も作りやすいですし、しっかり子供に向き合って正しく褒められるように頑張りたいと思うところです。

 

褒める危険については

『空気を読む脳』 中野信子著 講談社+α新書 

内の第3章「褒める」は危険~日本人の才能を伸ばす方法とは?

からでした。